分析家の語らい 23(不安を打ち消すのは信頼)

精神的病理の中核に『不安』があります。

不安とは“対照無き恐れ”です。

対象がはっきりしている場合は『恐怖』です。

そして不安は、“予測がつかない事”です。


この不安を打ち消すのは信頼です。

自分を信じ、他者を信じる。

信じるとは間違い無いものと認め頼りにする事。

まず赤ちゃん時代にお母さんに頼る=依存して、それに応えてもらいます。

いつも自分に応え続けてくれるお母さんを、赤ちゃんは頼りにして信じます。

お腹が空いてオッパイが欲しいと泣いても、いつオッパイが来るかわからなかったり、

来ない事があったり、お母さんのオッパイでなかったりと

要求通りに応えてもらえなければ、当てに出来ません。

確実に求めた事が実行されて、快と満足を得て、安心と安全の中で守られて、

その対象であるお母さんを信頼することが出来ます。


これは0~1.5歳の口唇期に母との関係で学ぶ発達課題である

『基本的信頼』です。

基本的信頼を学べないと『基底不安』を学びます。


いつもお母さんの胸に抱かれ、安心と安全の中で快と満足を得て

要求に応え続けてもらった人はまず居ないので、

誰もが程度の差はあっても、基本的信頼ではなく(基底)不安を抱いています。

不安があると、数ある可能性の中からマイナスや上手くいかない事、

心配を引き出して、いつも不安に悩みます。

クライアントに多いのは、マイナスの結果を想定して心配ばかりします。

「それは事が起きてからどうしたらいいかを考えましょう」と言いますが、

「そうですね」と言いながら、心配や不安が止められないようです。


結果はその時その時で、良くも悪くもどちらも起こり得ます。

すべき事は結果を心配するのではなく、今出来る事を一生懸命努力する事。

そうすれば自ずと結果は出ます。

マイナスや不安に傾きやすいため、意識して切り替えます。


そして本来ならお母さんの対応を通して学ぶべき『(基本的)信頼』を、

精神分析の場面で、分析者とラポールを築いていきます。

何を言っても否定や非難される事無く、受け入れられ、共感され、理解され、

尊重されるためです。


           ラカン精神科学研究所 セラピスト 登張豊実


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by lacan_msl | 2017-11-18 23:31 | 分析家の語らい | Comments(0)
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